観葉植物
与太郎の妄想独り言

2017-10

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「はやぶさ」が受け継いだもの ?連綿と続く願い?

4月20日・午前9時08分(日本時間で午後10時08分)。
スペースシャトル「ディスカバリー」が、ケネディ宇宙センターへ無事帰還しました。
今回の帰還をニコ生でも放送していまして、タイミング良く視聴できました。
タッチダウンの瞬間は緊張しました。
帰還ミッションは、最も重要で最も危険なものですから。
スペースシャトルの飛行も、残すところあと三回。
最後の飛行を予定しているのが、今回帰還した「ディスカバリー」。
時間が合えば、打ち上げも帰還も立ち会いたいと思います。
さて、日付を遡って4月16日。
アメリカのオバマ大統領が、新たな宇宙開発政策を大々的に打ち上げてくれました。

「アメリカは2030年代半ばをめどに、火星に有人宇宙船を送りこむ。」

何とも壮大な、夢物語のような話です。
でも、きっと実現するでしょう。
今を去る事半世紀近く前、当時は実現不可能とささやかれた月への有人探査を実現した国です。
そこにたどり着くには、まだまだ乗り越えなければならない問題が山積みのはずです。
でも諦めない事が宇宙開発、ひいては科学技術の進歩・発展に繋がって行くんです。
今後のNASAの躍進に、目が離せません。

「はやぶさ」関連俺得記事、調子に乗っての三回目。
今回は日本が打ち上げた火星探査機「のぞみ」がメインの独白です。
「のぞみ」と共に火星に向かった、たくさんの人達の想い。
「はやぶさ」に受け継がれた技術と、これからも続いて行く意志のお話です。

失敗は決して無駄ではない。
価値を知らない者たちが、勝手に決め付けているだけです。





最初に案外知られてないのではないかと思うのですが、スペースシャトルの帰還ミッションについて。
スペースシャトルの帰還ミッションは「一発勝負」だってご存知でしょうか?
その形状から「航空機」を連想させるスペースシャトルは、帰還時には燃料がほとんどありません。
打ち上げの際に、メインエンジンの燃料はほぼ使い切っています。
大元のメインエンジンにしてからが、「ジェット」ではなく「ロケット」です。
大気圏内の飛行には全く向いていないため、燃料が残っていても使用できません。
一度帰還ミッションに入ると、後は帰還予定地に向かって「滑空」する事しか出来ないんです。
多少の方向制御はグライダー程度には出来ます。
しかしその自由度は、専用設計のグライダーと比べてはるかに狭いものです。
そのため帰還予定地は通常2?3ヶ所を用意して、柔軟に対応できるようにしてあります。
万が一着陸できなければ、墜落するしかなくなってしまうからです。
しかし今回予定していた帰還予定地はケネディ宇宙センターのみ。
帰還予定時は悪天候で、雷雨が降っていたそうです。
そのため18日に予定していた帰還ミッションを、天候が回復するまで延長しました。
すべてのスペースシャトルに共通する最重要ミッションが、この「帰還ミッション」です。
減速・大気圏再突入・滑空・着陸。
引き返す事も、変更する事も出来ない。
最も危険な「一発勝負」のミッション。
今回も無事に帰還した姿を見て、心から良かったと思いました。

失敗の許されない「一発勝負」、それが日本の宇宙開発の現状です。

一般的な宇宙開発・探査機の打ち上げなどは通常、試験モデル等が存在します。
実際に打ち上げるモデルと全く同じものを作り、打ち上げ・運用を想定した試験を繰り返します。
そこで出た不具合を修正・改良して試験結果を出してから、実際に打ち上げる本体を作り上げます。
更に打ち上げに際しても、ダミーモデルを搭載した打ち上げ試験を行います。
こうして失敗の確率を出来る限り少なくしてから打ち上げるのが、一般的な衛星の打ち上げです。
しかし日本では、このプロセスのほとんどで「試験機」が存在しません。
実際に打ち上げる本機を使って試験が行われ、打ち上げは一発勝負です。
人工衛星とは、実に微妙なバランスの上に成り立っている物です。
形状・重量に制約がある中、振動・熱・磁場等の影響を考慮して設計されます。
これが地球周回衛星であっても、観測機器同士の干渉にまで気を配って組み上げられて行きます。
それが地球外探査衛星になると、更に複雑さが増してきます。
一番の問題が推進機と推進剤、いわゆるエンジンと燃料の問題です。
これは軌道までロケットに運んでもらう、地球周回衛星には必要の無いものです。
地球重力圏を脱出、目的地までの移動、到達点での減速。
この全てのプロセスで、主推進器を使います。
さらには目的地で正確な制御に必要な、姿勢制御スラスタも使います。
そのために必要な燃料も、持って行かなければなりません。
それら一つ一つを最適な位置関係に組み上げて、実際の打ち上げを想定した試験を繰り返します。
繰り返せば繰り返すだけ、組み上げた機器に負担が蓄積して行きます。
しかし本機を使って試験を行っている以上、試験をパスした機器の新調はできません。
さらに打ち上げられた先で、想定を上回る過酷な現象が待ち受けています。
予測不能な太陽風、電磁場・磁気異常、はては重力・引力の影響など。
蓄積された負担に寄る動作不良が起こらない方が不思議な状況で、日本の衛星たちは運用されています。
その中でも、特にギリギリの条件での運用を余儀なくされた衛星。
それが火星探査衛星PLANET-B、通称「のぞみ」です。

P名無し:【サイハテ】のぞみ×サイハテ【別解釈】


「のぞみ」は、日本初の「惑星探査衛星」として火星を目指した「探査機」です。
打ち上げに使われたのは、日本が誇る平和の象徴。
全段固体燃料ロケット「M-V(ミュー・ファイブ)3号機」でした。
以前の記事で書きましたが、固体燃料ロケットは正確な打ち上げには向きません。
一度点火すると、推力の調整が出来ないからです。
固体燃料ロケットで正確な打ち上げをするには、どこかに液体燃料ロケットを組み込むのが一般的です。
にもかかわらず、「のぞみ」は全段固体燃料ロケットで打ち上げられました。
もちろん理由があるのですが、結果としてこの事が「のぞみ」の寿命を縮める事にもなりました。
固体燃料ロケットの弱点、推力不足に起因する軽量化です。
「M-V」で「のぞみ」打ち上げに許される重量は、わずかに536?。
その内必要な推進剤、いわゆる燃料は278?。
探査機本体の重量は、実に半分以下の258?に押さえなければならなかったんです。
何もかもが初めて尽くしの探査衛星で、このダイエットは過酷を極める物でした。
もちろんそれだけが原因ではありません。
他にも様々な要因が重なってしまったのも事実です。
結果として「のぞみ」は火星に到達したものの、探査機として目覚める事はありませんでした。
重量制限を筆頭に設計・開発・部品調達など、全てに於いてギリギリだったんでしょう。
それら一つ一つの積み重ねが、結果として「失敗」に繋がってしまったのかもしれません。
でも「のぞみ」は、火星探査機として結果を出せなかった代わりに、とても重要な物を遺してくれました。
それが「失敗」と言う名の「経験」です。
「のぞみ」の失敗要因と思われるものは、とてもたくさんあります。
設計・部品などの物的なものから、運用方法・考え方などの人的なものまで様々です。
それら全てに共通するのが、「経験不足」だったと思います。
何よりもトラブルに対する経験が、圧倒的に不足していたのではないでしょうか。
運用中にこれほどトラブルが付いて回った日本の衛星は、「のぞみ」が初めてだと思います。
全てが想定外で、調査・対処法・運用対応など全てに於いて、後手後手に回らざるを得ませんでした。
しかしここで得られた経験は、これまで日本が経験する事の無かったものばかりでした。
「のぞみ」はその身を呈して、探査機運用を土台から見直すきっかけになったんです。
例えどんな事があっても、探査機は死んではならない。
「のぞみ」が残した経験は、その後の衛星の運用に大きな影響を与えました。
その集大成の一つが、6月に地球帰還予定の「はやぶさ」です。
様々なトラブルに対応すべく、組み込まれた対応策。
より確実で効率的な運用ノウハウ。
「失敗」とは、経験の上で絶対に必要なものです。
成功で得られるものは、成果と評価が大部分で、経験は意外と少ないモノです。
対して失敗から得られるものは、ほとんどが経験です。
それは失敗からしか得られない重要なもの。
「のぞみ」は後に続く衛星たちに、かけがえの無い経験と言う宝物を遺してくれました。
「はやぶさ」は、それを最も色濃く受け継いだ探査機です。
失敗した事は決して無駄ではないんです。
失敗の中にある価値に目を向けない、無関心が一番問題なんです。

「はやぶさ」は「のぞみ」から受け継いだ経験を持って、不死鳥のごとく地球帰還に向けて航行中です。
この経験は5月に打ち上げ予定の金星探査機「あかつき」へと受け継がれて行きます。
さらには「あかつき」と共に打ち上げられる「イカロス」には、「はやぶさ」が実証に成功した「ソーラーセイル」と「イオンエンジン」を併用したハイブリッド航法を、世界で初めて実用化しています。
技術の進歩は、失敗と言う経験があってはじめて大きく前進する事もあります。
失敗は無いに越したことはありません。
しかし失敗からでしか経験できない重要な事は、たくさんあります。
失敗した事で委縮することなく、そこから得た経験を持ってさらなる一歩を踏み出す。
科学技術に限らない、全ての事に共通する事だと思います。
「のぞみ」の失敗は、決して無駄ではありません。
むしろ結果的に、とても重要な経験をたくさん遺してくれました。
そこから得た物を受け継いでいくことが、「のぞみ」が残した最大の成果になるでしょう。

「のぞみ」は今も、たった独りで火星公転軌道に近い軌道を飛んでいます。
その身に27万人の想いが込められたプレートを抱いて。
いつか、遠い未来。
「のぞみ」を見つけて回収する日が来る事を信じて。



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>>よたさん
3つにも渡っての宇宙関連記事お疲れ様でした。
宇宙関連のみに留まらない様々な含蓄があって楽しませていただきました。
JAXA一つを取ってみても色んな問題や教訓が含まれていることが見て取れました。
GJ!

Re: タイトルなし

>>Tomさん
>3つにも渡っての宇宙関連記事
俺としては「3つしか」上げれてない、何て思ってるんですけどねw
まだまだ語り足りない事もありますし、語っておきたい事も残ってます。
せっかくなので、もう少し続けて行きますよ。
次は少し間を開ける事になると思いますが、良かったらまたお付き合いください。

コメント、ありがとうございます!


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